板金による修復作業や部品交換後、車を元通りの色に復元するために塗料原色を調合し、スプレーガンで車体や部品に塗料を吹きつけ、仕上げます。美観に大きな影響があるため、経験に基づく高度な技術と感性が要求される作業です。
塗装行程例
塗装工程はまず、サフェーサーを塗装するところから始まります。
サフェーサーとは塗装の下地になる塗料のことです。板金の仕上げに使うパテが塗料を吸い込まないようにしっかりシールし、塗装面を滑らかにすることに大きく貢献します。研ぎ作業によって生じるわずかな凹凸や傷を埋める効果もあります。
表面を溶剤できれいに脱脂した後、サフェーサーを塗装し、赤外線ヒーター等で充分な加熱乾燥をおこないます。
サンドペーパーによる水研ぎをおこない、表面を平滑に仕上げます。
同じ色を再現するため、塗料の調色をおこないます。
車のカラーコードからその色の調合を調べます。塗料メーカーのWEBサイトや専門のコンピューターなどで調べることができます。
データ通りに調色してもピッタリ同じ色にはなりません。
熟練した塗装職人によって、色が合うまで何度でも原色の配合を微調整します。
その後、マスキングをおこない、塗装面を専用の溶剤で脱脂します。
近年はメタリックやパールマイカだけでなく、白、黒、赤などソリッドカラーでも紫外線による色の退色を防いだり、耐侯性のために、ほとんどの場合トップコートとしてクリアー塗装をおこないます。
充分に加熱乾燥をした後、数種類のバフとコンパウンドを使い分け、ポリッシャーを使用して塗面を磨いて仕上げます。