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車を修理する際に車両保険を使うべきかの見極め方

■保険を使った場合の翌年の保険料の値上がりが大きくなりました。

 自動車保険ノンフリート等級の割引・割増制度が2012年10月に改定されたことによって、自損事故などで車を傷つけてしまった場合に車両保険を使って車を修理するかどうかの判断が大変難しくなりました。

 自動車保険のノンフリート等級は1等級から20等級に割引増率が区分されており、保険契約者が一年間保険を使わなければ翌年の契約は1等級上がり、事故によって保険を使うと、翌年の契約は3等級下がる仕組みになっています。

 改定前は、事故で保険を使った契約者でも事故が無く保険を使わなかった契約者でも、同じ等級であればどちらも同じ割引増率が適用されていました。 そのため板金塗装修理の概算見積金額が判れば保険を使うかどうかの判断がしやすかったのですが、改定された料率制度では、事故有と事故無で割引増率に差が付くようになり、判断が難しくなってしまいました。

 保険を使うと翌年から3年間割高な事故有係数が適用されてしまい、保険料の値上がりが以前よりかなり大きくなってしまったのです。

自動車保険ノンフリート等級

 しかし、新しい仕組みでは事故有係数が適用されてしまうために27%しか割引されません。さらにその翌年は事故有の13等級(-29%)、翌々年は事故有の14等級(-31%)と3年間事故有が適用されるため、その差は3年間続きます。ちなみに、その後保険を使わなければ4年目に事故無の15等級に戻ることができます。

■等級据え置き事故の廃止

 また、今回の改定により等級据え置き事故も廃止になりました。自動車保険の料率改定前は、車両盗難、飛び石、落書き、落下中の他物との衝突、火災、爆発、台風などの自然災害や避けようのない被害の場合は、等級据え置き事故と見なされ、事故によって保険金が支払われても翌年の等級は今年度の等級と同一の等級に据え置かれていました。  しかし、今回の改定に伴い、車両盗難、飛び石、落書きなどの「等級据え置き事故」も廃止となりました。以降、等級据え置き事故は1等級ダウン事故として取り扱われることになりました。

 例えば高速道路を走行中、飛び石被害に遭い、保険でフロントガラスを取替えなくてはならない事故で車両保険を使ったとします。お客様の現在の等級が15等級とすれば、無事故の割引率は50%です。改訂前の料率制度であれば等級据え置き事故ですから、翌年も15等級の50%割引でした。

 しかし、新しい料率制度では1等級ダウン事故でさらに事故有係数が適用されてしまうために、翌年は事故有の14等級、31%割引となってしまいます。そしてその年に事故で保険を使わなければ、その翌年に無事故の15等級、50%割引に戻る仕組みです。

 たった1年間の等級ダウンとはいえ、50%割引が31%割引となってしまいますので、保険料への影響ははっきり感じられます。

 3等級ダウン事故と違い1年間の値上がりなので、保険を使うかどうかの判断はそれほど難しくはないかもしれませんが、それでも車両保険を使うかどうかを適切に判断するためには、翌年の保険料の値上がり分を保険会社に問い合わせ、修理見積りと照らし合わせることが大切です。

■板金塗装工場に相談するのがベスト

 このように車両保険を使うと保険料の負担が大きくなってしまうので、車両保険を使うかどうかの判断は慎重にならなくてはなりません。

 では間違いのない、適切な判断をするためにはどうしたら良いのでしょうか?

 それは契約している保険会社に保険を使った場合の保険料の値上がりを問い合わせ、次に我々板金塗装業者に修理金額の算出を依頼することです(順番は逆でもいいです)。

 なぜなら、的確な修理見積もり金額を算出できるのは、実際に車を修理することができる板金塗装工場だけだからです。

 車の板金塗装修理の方法は一つではありません。大きく分けると、金額の事を気にせず徹底的にきれいに仕上げる方法と費用を抑えて修理する方法なのですが、仕上がりの質は落とさずに費用を抑える、なんてことも板金塗装工場に直接相談すれば可能なのです。

 例えば3年間で保険料が15万円値上がりするお客様から修理の相談を受けたとすると、板金塗装工場は何とか15万円以下でその車を修理できないものかを検討します。ダメージは大きいが部品を交換せずに何とか板金で修復できないか、交換しなくてはならないとしても新品ではなくリサイクルパーツ(中古部品)を入手できないか、など可能な方法をあれこれ検討し、お客様に最適な修理方法を提案し、見積を作成します。その結果で保険を使うのか自費で修理するのかを決めればいいわけです。

 板金塗装業者が一目見て、どうやっても15万円では無理と言うのであれば車両保険を使わざるを得ないでしょうが、自費か保険か微妙な判断だという場合には、ぜひ板金塗装工場に直接相談されることをお勧めします。

 車をぶつけて傷つけてしまった時、一般的にカーディーラーさんに相談される方が多いと思いますが、カーディーラーさんに持ち込まれた車は、実際には我々鈑金塗装工場が下請けとなって修理することがほとんどです。カーディーラーさんは自分達で板金塗装ができるわけではないので、正確な見積もり作成や、修理費用を抑える方法での見積りはしにくいのです。的確な修理方法の見立てと費用の算出は板金塗装工場に相談するのが一番です。